むりむりカタツムリ

着地点がわからなくなった理系大学生

今後のこと自分のこと

先日、小説家さん(以下アザラシさん)とお会いしたときのことである。

私たちは、去年の8月頃お会いしてLINEやメールを通してたまに連絡を取り合っていたのだが、その方の本の出版記念にとお会いすることにした。

神楽坂で待ち合わせ。行先は私の行きつけのカフェでお茶をすることになった。

(私が頼んだハンバーグランチの付け合わせの野菜が尋常な量であり私が小人だったらこの樹海の中で自殺しますよ。あ、私一回ビルから飛び降りてるんだったわ。となんと返せばいいかわからないユニークな会話でなかなかに盛り上がっていた)

そして、他愛もない話をした後アザラシさんは会話に切り込みを入れた。

「私、就職するか迷っているんです...」

私はその時衝撃を受けて「うぇぇえ!?」と芽の咲かない芸人みたいな声を出してしまいカフェにいた大半の数の人に注目を浴びてしまった(本当に申し訳ない....)

なぜそんなに驚いたのかというと、アザラシさんの個性的な性格と思想故どうしても働いてる姿が全くと言って想像できなかったからだ。就活についてもサラリーマンは負け組だ!みたいなことも言っていた時があるので尚更

想像がつかない方は、悟空が

「おっす!オラ、今日から就職活動はじめっぞ!!パンにも悟飯にも飯くわっせねぇといけねえからよぉ!ベジータ、オラ今からハロワ行かねぇといけねぇんだ あとは頼んだぞ!!!すまねぇ!!!」

と言っている姿が思い浮かぶだろうか。それくらいの出来事だったのである

本当にいきなりのことだったので、なんて返事をすればいいかわからなかったので

理由を聞いてみた。すると、

「実は、夫が仕事を辞めることになったんです。本の印税もかなりもらったので、、創作活動においてもいろんなこと経験して学んだほうが良い文章を書けると思ったんです。」

想像以上に重い話だったのでなかなかに返事がしづらかったのだが、今後の人生設計をアザラシさんも悩んでいるようだった。

就職活動についてお互いのことを話していく中で、元より子供が好きだった私は将来自分に子供が出来たとき奥さんの一助になれるよう男性の育児休暇取得率が高い企業に行きたいと話していた。長い間仕事に従事していく中で、年収よりもワークライフバランスの取れた企業に行きたいというのが私の見解だった。

そしてアザラシさんは、このように答えてくれた。

「私は早いうちから結婚しているのでなかなか自分の時間をとれなかったよ。見えない子供を視野に入れるより縛られない今の状態が一番楽しいと思う。人生一回きりなんだから、年収よりもワークライフバランスよりも好きなことしてたほうがよっぽど輝いて見えるよ。おのずとそういう人には人が集まってくるしね。」

と、非常にありがたい言葉をいただいた。確かにそうだ。今ある自分を蔑ろにしてまで将来のことばかりを考えていた私は非常に早計で浅はかな考えだったと思う。

 

アザラシさんは、私の崇拝すべき大切な人である。

 

***

 

話は変わってコロナにより不必要な外出が制限されてる今、桜シーズン真っ盛りである

今年の桜はたくさんの人に見られず散っていくのだと思うと悲しくなる

 

今、整理しないといけないことやらないといけないことたくさんあるけど

いつかはでっかい蕾をを開花させてどーーーんと咲かせたい。

私も生きております故、下がったり上がったりの人生だけど

今ある自分を大切にしてたくさんの人と出会いたくさんの経験をしたい、そう思う。