むりむりカタツムリ

着地点がわからなくなった理系大学生

わたぬきくん物語⓵

楽しいことが好き!お話をするのが好き!わたぬきくん。

これはそんな好奇心旺盛なわたぬきくんのおはなしです。

 

お母さんはいつでもニコニコ。怒るとちょっぴり怖いです。

お父さんはいつでも家族思い。頑固だけど根は優しいです。

お姉ちゃんは不器用。でも弟思いの優しい女の子です。

わたぬきくんの自慢のお姉ちゃんでした。

 

そんな暖かい家庭に生まれたわたぬきくん。

でもそんなある日、おかしなことが起こりました。

小学生の頃でした。入学したてのピカピカの一年生。

歩いても苦しい。階段を一段登っただけでも息切れがしました。

胸がゼエゼエします。口からはたまに血のような赤いものが出ます。

「くるしい。くるしいよう。。。」

お母さんに相談しました。

「僕このまま死んじゃうのかな...。」

するとお母さんは言いました。

「お医者さんがみてくれたら、ちちんぷいぷい。なんでも解決!」

お母さんは、わたぬきくんをそっと抱きしめました。

 

ある日学校を休んで、お母さんに連れられて病院に行きました。

そしたらお医者さんは言いました。

「いいかい、わたぬきくん。君は病気なんだ。でも大丈夫!この薬を飲んで、ちゃんと病院に通えばちゃんと治るさ!」

わたぬきくんは病気のことを聞いても全くわかりませんでした。

 

ちゃんとお薬を飲んで、お医者さんの言われた通りに通院しました。

ですが突然に胸が苦しくなる日がありました。

そんな日は学校を休み、家で寝ていました。

「ああ、ぼくもみんなと同じように野球したりサッカーしたりして遊びたいなぁ...」

お母さんお父さんは仕事に行き、お姉ちゃんは学校に行っています。

なんで僕だけ。。。誰もいない家で一人で泣きました。

 

 

つづく